リチウムイオン電池の材料開発
正極、負極合材の固体NMRスペクトルを測定することで、リチウムイオン二次電池の電極組成や充放電機構を明らかにし、高容量化や信頼性改善指針を得ることを目的に、700MHz固体NMR装置を利用しました。結果、7Li核等の多核固体NMRスペクトルから各原子における局所構造や結晶性に関する情報が得られ、微小な構造や結晶性の変化が本材料の電気化学的性質と密接に関係しているとの結果を得られました。また、活物質に含まれるLiイオンと帰属されるシグナルが確認でき、これは担持体カーボンの共存下においても、全くその化学シフト値に影響を受けないことが明らかになりました。これは、今後の本電池の7Li-NMRによる評価において、ベースとなる重要な知見になりました。
他にも多数のリチウムイオン電池の関連材料のNMR測定・解析の経験があります。
共用事業での成果
13-500-038
リチウムイオン電池の性能向上に向けた材料開発
ソニー株式会社 先端マテリアル研究所材料解析センター