蛍光体の構造解析
白色LED の発光特性は使用する蛍光体そのものの発光特性に大きく依存することが知られており、固体NMR を用いた構造解析で原子間の相互作用の影響を詳細に反映した構造情報を得ることにより、蛍光体の特性改善につなげることを目的としました。蛍光体の配位構造は複雑であり、配位対称性が低く核四極子相互作用が大きいため、高磁場化による高分解能化の効果は極めて高く、当初期待した以上の分離能が得られました。
理化学研究所NMR研究基盤では、1H共鳴周波数で900MHz(21.4T)のNMRでも四極子核の測定が可能となっています。この装置では、四極子核の構造解析の多くの課題で利用されています。
共用事業での成果
13-500-040
高磁場固体NMRを用いた蛍光体の構造解析
株式会社三菱化学科学技術研究センター